中学1年生 / 正負の数クラス
数の位置と、0からの距離は分けて読める。
絶対値は、数直線上でその数が0からどれだけ離れているかを表す数です。求めるときは、正の数はそのまま、負の数は「−」を外した数にし、0は0と答えます。たとえば、−3も+3も0から3だけ離れているので、絶対値は3です。
符号を外してよい理由は、絶対値が左右を区別しない距離だからです。整数・小数・分数を使って、数の位置と、0からの距離を分けて見ていきましょう。
絶対値は0からの距離
数直線は、数を等しい間隔の目盛りで表した直線です。横向きの数直線では、0より大きい正の数を右側、0より小さい負の数を左側に表します。正の数の「+」は省略できるので、+3と3は同じ数です。
−3は0の左側、+3は右側にあります。位置は違いますが、0までの距離はどちらも3です。この距離を表した数が絶対値です。
−3の絶対値は3。
+3の絶対値も3。
−3の「−」は、0より小さい側にあることを表しています。一方、絶対値で答えるのは、左右のどちら側かではなく、0からどれだけ離れているかです。距離を「−3」とは数えないため、絶対値に負の符号はつきません。
絶対値は0からの距離なので、負の数にはなりません。また、0からの距離が0になるのは、0だけです。
「絶対値は必ず正の数」とすると、0を取りこぼしてしまいます。
絶対値を求める
整数でも小数や分数でも、絶対値を求めるときに見るのは0からの距離です。まず整数で確かめ、その考え方を小数や分数にも使ってみましょう。
整数の絶対値を求める
整数の絶対値を求めるには、符号で0の左右を確かめてから、その位置から0までの距離を読み取ります。正の数と負の数で向きは違っても、距離には負の符号を付けません。0なら、0自身からの距離は0です。
例 01+7・−7・0の絶対値
+7・−7・0について、位置と0までの距離を対応させてみます。
| 数 | 0との位置関係 | 絶対値 |
|---|---|---|
| +7 | 右へ7 | 7 |
| −7 | 左へ7 | 7 |
| 0 | 同じ位置 | 0 |
このように、正の数の絶対値はその数のまま、負の数の絶対値は「−」を外した数になります。0の絶対値は0です。符号を外して答えられるのは、絶対値が左右を区別しない距離だからです。手順に迷ったら、0までの距離に戻って確かめられます。
小数や分数でも考え方は同じ
小数や分数でも、絶対値は0からの距離です。1より短い距離も小数や分数のまま表せるので、整数に直す必要はありません。目盛りを読むときは、1目盛りがいくつを表すかを先に確かめます。
例 02−0.5と分数の絶対値
−0.5は0から左へ0.5の位置にあるので、絶対値は0.5です。+0.5も0からの距離は0.5で、絶対値は0.5です。
は−0.5と同じ数なので、数直線でも同じ位置にあります。0からの距離は。したがって、の絶対値はです。
の場合も、0からの距離はなので、絶対値もです。
絶対値と数の大小を比べる
数の大小と絶対値の大小は、同じ数直線でも見るところが違います。数の大小は左右の位置、絶対値の大小は0からの距離に注目して比べます。
数は数直線の右ほど大きい
数そのものの大小は、数直線上の左右で比べます。右にある数ほど大きく、左にある数ほど小さくなります。たとえば、−3、0、+3は左からこの順に並ぶので、−3 < 0 < +3です。「<」は左の数が右の数より小さいことを表します。
一方、絶対値の大小を比べるときに見るのは、0からの距離です。−3と+3では数そのものは+3のほうが大きいのに、絶対値はどちらも3で等しくなります。
絶対値が等しいからといって、元の数まで等しいとは限りません。
負の数どうしで比べる
負の数はすべて0の左側にあるため、0から遠いほど左に位置します。したがって、負の数どうしでは、絶対値が大きいほうが小さい数です。数の大小と絶対値の大小を分けて読むと、この関係を確かめられます。
例 03−5と−2を比べる
−5と−2を比べます。−5は0から左へ5、−2は左へ2の位置です。数直線では−5のほうが左にあるため、数としては−5のほうが小さく、−5 < −2となります。
0からの距離は、−5が5、−2が2です。5 > 2なので、−5の絶対値のほうが大きくなります。ここでの5と2は、元の数ではなく、それぞれの絶対値です。
数の大小:−5 < −2
絶対値の大小:5 > 2
−5から−2へ右に進むと、数は大きくなりますが、0に近づくので絶対値は5から2へ小さくなります。
動かして確かめる|位置と距離の変化
点を−5から右へ動かしてみましょう。右へ進むほど数は大きくなりますが、絶対値は0までは小さくなり、0を越えると大きくなります。
赤い点を動かせます左右にドラッグ/数直線をタップ選択すると矢印キーで1ずつ、Homeで−5、Endで+5に動かせます。
- 選んだ数
- −5
- 絶対値
- 5
−5は0から左へ5の位置です。0からの距離は5なので、絶対値は5です。
−2より左にあるので、−5 < −2。
0から同じ距離だけ左と右にある数は、位置が違っても絶対値は等しくなります。たとえば、−2と+2の絶対値は、どちらも2です。
絶対値と数の大小を振り返る
絶対値の意味から求め方、数の大小との違いまで見てきました。数直線を読むときは、次の点を確認すると判断の根拠を整理できます。
- 絶対値は0からの距離。負の数にはならず、0の絶対値は0です。
- 整数・小数・分数で考え方は同じ。正の数はそのまま、負の数は「−」を外した数になります。
- 数の大小と絶対値の大小を区別する。数は右ほど大きく、絶対値は0から遠いほど大きくなります。負の数どうしでは、絶対値が大きいほうが小さい数です。
絶対値を求めるなら0からの距離、数の大小を比べるなら左右の位置。何を求める問題かを確かめ、この2つを分けて数直線を読むことが大切です。